【12月24日 AFP】17-18スペイン1部リーグは23日、第17節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)とFCバルセロナ(FC Barcelona)の伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」は、後半に3ゴールを決めたバルセロナがサンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で3-0とレアルを圧倒し、リーグタイトル奪還へ大きな勝利を収めた。両チームの勝ち点差はこれで暫定14ポイントに開いている。

 バルサは後半にペースをつかみ、流れるようなカウンターからルイス・スアレス(Luis Suarez)がシュートを流し込んで先制点。さらに、レアルのダニエル・カルバハル(Daniel Carvajal)がライン上で手を使ってボールを止め、退場処分となると、これで得たPKをリオネル・メッシ(Lionel Messi)が決め、最後は終了間際にメッシのアシストからアレイクス・ビダル(Aleix Vidal)のゴールで突き放した。

 一方、レアルは前半にクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)とカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)が好機を逃し、今季の問題となっている決定力不足がこの試合でも顔を出すと、最終的にチームはそのつけを払うことになった。

 バルセロナのエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督は「リーグは終わっていない。まだシーズンの折り返しを迎えてさえいない」と話したが、開幕からの公式戦無敗は25試合に伸び、前日敗れた2位アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)との勝ち点差も9に広がったことを考えれば、すでにチームは逆転不可能なリードを築いているようにもみえる。

 敗れたレアルは、1試合消化が少ないため、首位との勝ち点差を少し縮める機会は残されているが、年明け以降は40年以上ぶりとなる3年連続の欧州制覇の方に重点を置いていくとみられる。ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は「つらい負けにみんな落ち込んでいる。何が起ころうとレアルは決してあきらめない。3点差で負けたのだから、難しい瞬間ではある。順当な結果だったとは言わないが、これもサッカーだ」とコメントした。

 試合の2日前には、カタルーニャ州の自治州議会選で独立派の3政党が過半数を獲得するという出来事があったが、試合が始まるとピッチ内に政治の影響はほとんどみられなかった。

 レアルファンは、クラブが2017年に5個のタイトルを獲得したことを受けて「ブランカ・ナビダッド(ホワイトクリスマス)」を祝う巨大なフラッグを掲げたが、気持ちよく冬季休暇に入ったのは、8月のスペイン・スーパーカップ(2017 Spanish Super Cup)で大敗した雪辱を果たし、そのときを境に生まれた好調な流れを後半に見せつけたバルセロナの方だった。(c)AFP/Kieran CANNING