【12月13日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、トランプ氏にセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を受けたとして女性たちが議会に調査を求めたことに関して、「フェイク(偽)ニュース」だと非難した。また、セクハラ疑惑の責任をとって辞任するよう求めた民主党の女性上院議員もこき下ろした。

 米政界や芸能界でセクハラの被害者らが次々に声を上げる中、昨年の大統領選中にも数々の性的不品行を非難されたトランプ氏は再び矢面に立たされている。

 11日には、トランプ氏が大統領選に出馬する前にセクハラ被害を受けたと主張する女性3人が記者会見を開き、トランプ氏によるセクハラ疑惑の調査を議会に求めた。3人は、トランプ氏から強引なキスをされたり、体を触られたりまさぐられたりしたと訴えている。

 これに対し、トランプ氏は連続ツイートで反撃。「民主党は多くの時間と金を費やしたにもかかわらず、ロシアとの共謀について一切証明できなかった。だから今度は私が知らないばかりか会ったことさえない女性たちの、うその非難やでっちあげに話をすげ替えようとしている。フェイクニュースだ!」などと書き込んだ。

 トランプ氏のセクハラ疑惑に対する調査を求めている議員は、これまでに100人以上に上っている。その一人である民主党のキルステン・ジリブランド(Kirsten Gillibrand)上院議員はトランプ氏の辞任も要求している。

 トランプ氏はツイートで、ジリブランド議員についても「小物の議員だ……。少し前まで私のオフィスに選挙資金をせびりにきていたものだ(そのためならなんだってするだろう)」とあげつらった。

 ジリブランド議員は「セクシスト(性差別主義者)の中傷」と反発した。

 このほか、議員だった数年前にセクハラを受けたと認めたことで米議会での「#MeToo」運動の口火を切ったジャッキー・スパイアー(Jackie Speier)下院議員(民主党)もトランプ氏のツイートを「グロテスク」と形容。

 大統領選でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官の副大統領候補だったティム・ケーン(Tim Kaine)上院議員(同)もトランプ氏のツイートを「いかがわしい」と批判した。(c)AFP/Jerome CARTILLIER