【12月4日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は3日、ロシアによる米大統領選挙への介入疑惑をめぐる問題で、マイケル・フリン(Michael Flynn)前米大統領補佐官(国家安全保障担当)の捜査を中止するよう、当時連邦捜査局(FBI)長官だったジェームズ・コミー(James Comey)氏に要請したことはないと否定した。

 トランプ大統領は2日、ツイッター(Twitter)にフリン氏を2月に更迭したのは、フリン氏がロシア側との接触についてマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領とFBIにうそをついたためだと投稿した。フリン氏は、ロシアによる米大統領選挙への介入疑惑をめぐりバラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が科した制裁について、トランプ大統領の就任前にロシア大使と協議を行ったとされている。

 コミー氏は議会での宣誓証言で、フリン氏が解任された翌日、トランプ大統領からフリン氏の捜査を中止するよう求められたと述べている。

 コミー氏の証言を信じるならば、トランプ大統領の2日のツイートは、トランプ氏はフリン氏がFBIに対して虚偽の供述をするという重罪を犯していたことを知った上で、フリン氏に関する捜査をやめるようFBIに頼んだことを示していることになる。

 トランプ大統領は3日、「私はコミーにフリンの捜査をやめるよう頼んだことは一切ない!コミーのもう一つのうそを報じるさらなる偽ニュースにすぎない!」と投稿した。トランプ大統領はコミー氏を5月に解任したが、ロシア疑惑の捜査を念頭に置いたものだとしている。

 トランプ大統領は2日のツイートを撤回しようと必死になっているように見え、同大統領は司法妨害に関与していたのではないかという疑念がいっそう強まっている。司法妨害は大統領に対する弾劾裁判の理由となり得る罪だ。(c)AFP/Daniel WOOLLS