【12月3日 AFP】2016年米大統領選へのロシア政府介入疑惑を調べている捜査チームのメンバーだった連邦捜査局(FBI)のエリート捜査官が、不倫相手の女性とドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領に批判的な電子メールを交わしていたことが発覚し、同捜査の担当を外されていたことが分かった。米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が2日、報じた。

 ワシントン・ポスト紙が関係者らの話として伝えたところによると、捜査チームを外されたのはFBIの防諜(ぼうちょう)部門副トップ、ピーター・ストロック(Peter Strzok)氏。同氏はいわゆる「ロシア疑惑」の捜査で重要な役割を担い、民主党の大統領候補だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏が国務長官時代に公務で私用メールアドレスを使っていた問題の調査にも加わっていたFBIのエリート。

 だが報道によれば、ストロック氏はクリントン氏のメール問題の調査が行われていた時期や米大統領選の選挙期間中、不倫関係にあったとされるFBIの弁護士リサ・ペイジ(Lisa Page)氏とトランプ氏への反感やクリントン氏に同情的とみられる内容のメールをやりとりしていた。

 この事実が発覚したのは今夏で、ストロック氏は直ちにロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官率いるロシア疑惑捜査チームのメンバーから外されたと、ワシントン・ポストおよびニューヨーク・タイムズ(New York Times)が伝えている。(c)AFP