【11月30日 AFP】南スーダン東部で27、28両日、部族間で武装集団による襲撃があり、少なくとも計50人が殺害され、女性と子ども約60人が拉致された。当局が29日明らかにした。同国では対立する部族間での襲撃が相次いでいる。

 ジョングレイ(Jonglei)州政府の閣僚は、同州で27日に起きた襲撃で8人が死亡し、続く28日の襲撃で「女性23人と(中略)男性19人が殺害された」と明らかにした。犠牲者の大半は民間人で、家屋を焼かれたり、家畜を盗まれたりする被害も出たという。

 いずれの襲撃もムルレ(Murle)族の武装集団によるもので、ジョングレイ州の州都ボル(Bor)の北約150キロの村に住むディンカ(Dinka)族が標的となった。隣接するボーマ(Boma)州政府の閣僚は、同州のムルレ族の武装集団が襲撃に関与したことを確認した。

 国連南スーダン派遣団(UNMISS)のデービッド・シアラー(David Shearer)事務総長特別代表はこの殺害と「襲撃に伴った女性と子ども約60人の拉致」を非難。死者の中には「ジョングレイの人々のために私心なく働いていた」人道支援要員もいるとしているが、これに関して第三者からの確認は取れていない。(c)AFP