【11月28日 AFP】ポーランドの首都ワルシャワにあるイスラム文化施設が、多数の窓ガラスが割られる破壊行為の被害に遭った。27日早朝に通報を受けた警察が同日、明らかにした。この施設にはワルシャワに2つあるモスク(イスラム礼拝所)の1つを併設している。

 窓ガラスの他にも、庭に設置してあった大型テントの骨組みも壊されたという。

 この文化施設は以前にも破壊行為に遭い、今回の事件前にも脅迫を受けていたというが、地元警察はこれまでのところ差別的な落書きなどは発見されていないため器物損壊事件として捜査していると語った。

 ポーランドでは2015年に右派政権が誕生して以来、人種や宗教に対する不寛容な空気が醸成されている。

 イスラム文化センターの関係者によれば、とりわけ欧州で移民危機が始まって以来、イスラム教に対するヘイトスピーチが増加しているという。「電子メールやソーシャルメディアでしょっちゅう脅迫を受けている。脅迫電話がかかってくることもある」

 1か月半ほど前には正面玄関にガラス瓶が投げつけられたこともあったという。

 ワルシャワでは今月、極右による大規模なデモが行われ、参加者らは「純粋なポーランド」「白人のポーランドを」「難民は出ていけ」などと叫びながら市内を行進した。(c) AFP