【2月19日 AFP】ポーランドの右派系雑誌が、最新号の表紙で「イスラムが欧州をレイプ」と題した写真を掲載し、第2次世界大戦(World War II)中のファシストのプロパガンダをほうふつとさせるなどとの批判がソーシャルメディア上で殺到している。

 写真を載せたのはニュース週刊誌「w Sieci」。写真では、欧州連合(EU)の旗を身にまとった金髪の女性が、浅黒く毛深い腕をした男性たちにつかまれ、恐怖におののいた表情を見せている。

 この表紙について同誌は、ドイツ西部ケルン(Cologne)で昨年の大みそかの年越し行事中に、大勢の女性が北アフリカや中東出身とされる男らから性的暴行を受けた事件を象徴したものだと説明している。

 だがツイッター(Twitter)上では、同誌に対して激しい批判が噴出。第2次大戦中にイタリアのファシスト政権が採用したアフリカ出身者を中傷するプロパガンダポスターのようだという声や、「気分が悪くなる」この表紙で恐怖を煽ろうとしているとの意見が相次いだ。

 あるユーザーは「ポーランドの雑誌が『イスラムが欧州をレイプ』と騒いでいるが、1930年代に(ドイツの)ナチス(Nazi)政権がしたポーランド人の描写をすっかり忘れているようだ」と投稿している。(c)AFP