【11月27日 AFP】アルゼンチン海軍の潜水艦「サンフアン(ARA San Juan)」が同国沖で爆発後に消息を絶ってから10日余り。乗組員44人の生存が絶望視されるなか続けられている捜索活動では、米国やロシアが高度な技術を投じて支援を行っている。

 米海軍は深海救助用のカプセル型装置などを提供。上空からもアルゼンチンのバイア・ブランカ(Bahia Blanca)基地から飛来させた対潜哨戒機P8Aポセイドン(Poseidon)2機で、レーダーやスキャナーを用いて捜索に当たっている。

 一方、ロシアは輸送機アントノフ(Antonov)に載せて、水深1000メートルの海中で捜索活動を行えるロボットを捜索に投入。これに先立ち海洋調査船も送り込んでいる。

 アルゼンチンの海軍技術者、オラシオ・テタマンティ(Horacio Tettamanti)氏は、これほどの規模の海中捜索活動は史上類を見ないと指摘。「米国とロシアは冷戦(Cold War)の遺産として、この分野で最も進んでいる」と語っている。

 サンフアンは15日に同国沖の南大西洋を航行中に連絡が途絶え、海軍は23日になって直後に爆発が起きていたことを認めた。

 その後、捜索範囲の海域を当初の50万平方キロメートルからアルゼンチン沿岸400キロ内に限定したが、大陸棚の端から水深が急に深くなるエリアが含まれる。(c)AFP