【11月11日 CNS】1000平方メートルもある広い仕分け台の上を、スマート仕分けロボット「小黄人」300台がてきぱきと動き回っている。「小黄人」は、中国の子どもたちにも人気の、米国の大ヒット映画『ミニオンズ』のキャラクターの中国名にちなんだ。ロボットの丸くて黄色い部分が、どことなく「ミニオン」をほうふつとさせる。中国・安徽省(Anhui)合肥市(Hefei)合肥郵区中心局は9日、「独身の日」である11月11日(双11)のEコマース商戦に備え、スマート仕分けロボット300台による「ミニオンズチーム」を投入した。

 スマート仕分けロボット1台で、1時間あたり400個以上の荷物を仕分けることができる。人間の4倍の仕事量に相当するという。

 1000平方メートルの仕分け台には、荷物をロボットに渡す場所が10か所あり、300台の「ミニオンズ」はそこで荷物を受け取ると、荷物収納口まで運んで行って仕分けるというシステム。300台で1時間あたり5キロ以下の小型荷物を1万2000個仕分けする。荷物収納口に正確に運ぶ確率は100%だという。

 仕分けロボットの導入は、中国郵政(China Post)としては初めてのスマート仕分けプロジェクトだ。荷物をロボットに渡す作業は人間が行い、その際に荷物の受け渡し場所に取り付けられたカメラにQRコードを読み込ませ、情報をサーバーへ送り、収納口までのコースを算出する。ロボットは指令を受け取ると、底に設置されたカメラで仕分け台上のQRコードを読み取りながら正確なコースをたどり、指定された荷物収納口に荷物を届ける。コースの算出方法は複雑だが、計算量は5分間で国際空港の24時間分の計算量に相当する5億件にのぼる。

 5分間の充電で4時間の運用が可能。電池が切れそうになると、自ら充電器へ移動し充電を開始する。充電器が使用中の場合、並んで順番を待つこともできる。充電が完了すると荷物の受け渡し場所へ戻って並び、新たな任務を待つ。

「双11」商戦はいよいよ、明日だ。安徽省郵政分公司で取り扱う輸出入の荷物は155万個にのぼると予想されている。スマート仕分けシステムの導入により、これまで6時間かかっていたところ、約2時間に短縮でき、消費者が注文してから手元に届くまでの時間が半日から1日短縮されるという。また、1日の荷物の処理能力は従来の12万個から20万個に大幅に改善された。(c)CNS/JCM/AFPBB News