【10月30日 AFP】17-18スペイン1部リーグは28日、第10節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)は1-2でジローナ(Girona FC)に敗れた。この日は政治の混乱に伴うピッチ外の険悪な雰囲気が予想されていたが、レアルはそれよりもピッチ内で混乱に陥った。

 レアルは前半にイスコ(Isco Alarcon)のゴールで先制したものの、後半に入るとジローナのクリスティアン・ストゥアーニ(Cristhian Stuani)とポルトゥ(Cristian Portugues Manzanera 'Portu')に得点を奪われて逆転を許し、首位FCバルセロナ(FC Barcelona)との勝ち点差はまだ10節の段階ながら8ポイントに広がった。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は「巻き返せると考えている。長いシーズンではわれわれの調子が上がり、ライバルが勝ち点を落とす時期がやってくる。われわれの力でどうにかなるものではないし、いずれ状況は変わる。先は長い。心配はしていない」と話した。

 1日に行われた独立を問う住民投票以降、カタルーニャ(Catalonia)自治州は州内が二分される政治危機に陥っている。その中でこの日は、レアルにとって投票後初となる同州でのアウェーゲームだった。報道によれば、同日に州都バルセロナ(Barcelona)で行われた独立に反対するデモには100万人の住民が参加したとされ、そこから約100キロの場所に位置するジローナは独立賛成派の中枢で、レアルが危険な目に遭う可能性も懸念されていた。

 ところが実際には、選手たちはそれよりもはるかにやっかいなピッチ内の問題に悩まされ、優勝争いでバルセロナに大きく水を開けられた。先日自治州の首相を罷免された独立賛成派の指導者、カルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)氏は、ツイッター(Twitter)に「ジローナFCが世界最高のチームの一つに勝ったことは、さまざまな状況の手本であり、基準になる」と書き込んだ。

 59年ぶりのリーグ戦と欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の2冠を達成した昨季は、終盤の勝負強さが代名詞になっていたレアルだが、この日は残り30分を切ってからのエネルギーとアイデアを欠いていたように見え、ジローナに金星を献上してしまった。

 レアルのMFカゼミーロ(Casemiro)は、beINスポーツ(beIN Sports Spain)で「言い訳はできない。難しい時期だが、慌てないことが大切だ。まだチャンスは残されているし、もっと良いプレーをして、運動量も上げなくてはならない。レアルは常に勝利を義務づけられている」と語った。

 1万3500人収容のエスタディ・モンティリビ(Estadi Montilivi)では、いつも通り試合の17分に独立と「自由」を指示するチャントがこだましたが、一方で会場にはレアルのファンも多く、スペイン国旗も数多く見られた。

 ジローナのパブロ・マシン(Pablo Machin)監督は「ジローナを知る人はみな、何も起こらないとわかっていた。われわれのファンは分別があるし、(政治状況の)解決を望んでいる。みんな2時間の素晴らしいサッカーを楽しんでいたよ」と話した。

「われわれはスパークリングワインの栓を開けたりはしない。みんな大人だし、偉大なチームを破る機会だと思っていた。開始前は難しいように思えたが、試合の中で成長し、選手もいけると確信し、そして実際に成し遂げた。われわれは1部に定着したいと思っている」 (c)AFP/Jean DECOTTE