中国・重慶の長江ロープウエー「30歳」に 一時は解体の危機も
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90年代末になると、重慶市の都市交通が改善するにつれて、長江や嘉陵江(Jialing River)に橋の竣工が相次ぐようになると、長江ロープウエーの利用者数は急落し、経営方針の転換を迫られた。重慶市索道(Chongqing Ropeway)の孔徳蘭(Kong Delan)総経理によると、当時は解体の危機に直面したという。ロープウエーの経営管理者は、有名な観光地の泰山(Mount Tai)や黄山(Huangshan)に視察に出かけ、観光用ロープウエーの管理について教えを請うた。そうして、輸送用から観光用のロープウエーへとモデルチェンジを図った。
現在、長江ロープウエーは交通手段だけではなく、まさに重慶市の「顔」になり、さらに重慶観光の人気スポットにもなっている。長江ロープウエーに乗りながら、重慶の「立体交通」を体験することができる。
今年の国慶節(建国記念日)の大型連休中、毎日午前8時から夕方まで、長江ロープウエーの入り口には300メートルの長蛇の列が出来ていた。観光客は数時間並んででも、4分間の「飛躍」という長江を渡る「旅」を体験したいのだという。
重慶で3年間働いているという、イギリスから来たイアン・ジェイミソン(Ian Jamieson)さんは、多くの国際的な大都市に行ったことがあるという若者だ。両親や友人を連れて、長江ロープウェイに乗ったことがあるという。CNS記者の取材に対し、「長江ロープウエーは大都市にありふれた交通方式ではないので、重慶を訪れた観光客にとっては独特で面白いと感じます」と話していた。
重慶市索道によると、2016年の長江ロープウエーの年間利用者数は320万人だった。17年末は1000万人を超える見込みだとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News
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