【10月28日 CNS】「長江(揚子江、Yangtze River)初の空中廊下」や「山城のエアバス」とかつて呼ばれた中国・重慶市(Chongqing)の長江ロープウエーは24日、「30歳の誕生日」を迎えた。昔から重慶市の重要な交通手段として、そして現在は重慶旅行の人気観光スポットになるまで、30年にわたって重慶市の発展を見守ってきた。

 長江ロープウエーは、中国が自ら設計・製造した長江をまたぐ大型ロープウエーで、全長1166メートル、最大積載量80人。重慶市の渝中区(Yuzhong)と南岸区(Nanan)を結び、1987年10月24日に運転を開始した。当時の重慶市の市区をまたがる長江大橋が1基しかなく、バスやフェリーと合わせ、長江ロープウエーはすぐに民衆が長江を渡る際の重要な交通手段の一つになった。

 川を渡りきるのに約30分かかるバスやフェリーと違って、長江ロープウエーの所要時間はわずか数分。しかも天候にも影響されないという利点があり、利用者数は上昇し続け、89年に年間利用者数が100万人を突破している。重慶の南岸区に住んでいた53歳の王遠碧(Wang Yuanbi)さんはCNS記者に対し「ロープウェイの開通で便利になっただけではなく、長江を渡る時に、両岸の景色を楽しめてとても人気がありました」と振り返る。