イスラエル観光客向け「対テロ講座」、パレスチナ人への恐怖あおると非難も
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■パレスチナ人への恐怖心を観光客に植え付けている
ベネズエラの首都カラカス(Caracas)から家族旅行でイスラエルを訪れたダン・コーエン(Dan Cohen)さん(49)は、「対テロ講座」を妻と一緒に受講していた。
ダンさんは「実際に学んだのは、こうした状況下で何が正しくて何が間違っているかを兵士がどのようにして即断即決しているかということと、状況把握の難しさです」と感想を述べた。
一方、パレスチナ人の中には、キャリバー3が行っていることをパレスチナ人への侮辱と捉える見方もある。
物議を醸しているイスラエルの分離壁でエフラトと隔てられているマサラ(Massara)村で教師をしているモハメド・バージェ(Mohammed Burjieh)さん(38)は、キャリバー3は「テロ」への恐怖心を利用していると非難する。
「観光客は、この会社(キャリバー3)を運営する入植者に(パレスチナ人への)恐怖心を植え付けられ、それぞれの国にその恐怖心を持ち帰って拡散するのです」
キャリバー3によると、昨年同社の「対テロ講座」を受講した観光客は約2万5000人に上る。大半は米国人だったが、中国人、カナダ人、南アフリカ人なども含まれていたという。(c)AFP/Michael Blum