殺虫剤汚染の卵、英仏にも流入 欧州で影響拡大
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【8月8日 AFP】欧州で殺虫剤に汚染された卵の被害が拡大する中、英仏両政府は7日、汚染された卵が国内に流入している恐れがあると明らかにした。オランダでは多数のニワトリが殺処分される可能性も出てきている。
この汚染問題をめぐっては、ベルギー当局が6月時点で、人体に害を与える恐れのある殺虫剤のフィプロニルが卵などから検出されたことを把握していたものの、公表していなかった。当局は公表しなかった理由について今後、情報を徹底的に開示していくと明言している。
ベルギー当局は7月20日に初めて欧州委員会(European Commission)に汚染問題を報告。以来、同国をはじめ、ドイツ、オランダでは多数の卵がスーパーマーケットの売り場から回収され、スウェーデン、スイスの小売業者も同様の措置を講じている。
欧州委員会は7日、殺虫剤汚染が疑われる卵はドイツ経由でフランスと英国にも流入したことが確認されたと発表。同委員会の報道官は記者団に対し、すべての卵のトレーサビリティー(生産・流通過程の追跡可能性)を確保しているため、スウェーデン、スイス、フランス、英国の各国に検査を委ねたいとした。
英食品基準庁(FSA)は、国内での流通状況を緊急調査しているとしながらも、流通した卵の数は非常に少なく、消費者に健康被害が出る可能性は極めて低いと説明。具体的な数字は挙げていないが、汚染卵は年間輸入量の0.0001%だと述べた。
フランス政府は、オランダから輸入されたフィプロニルに汚染されている卵が中西部の食品加工場2か所で見つかったと発表。ただ同国農業省は、汚染された卵が既に出荷されたかどうかについては即答できないとしている。(c)AFP/Danny KEMP