【7月22日 AFP】地球から11光年離れた赤色矮星(わいせい)「ロス128(Ross 128)」から発せられた特殊な信号について今週、地球外生命体ではないかなど、さまざまな臆測が飛び交っていたが、天文学者らはついに謎を解明した。

 正体は地球外生命体…ではなく、遠くの人工衛星からの干渉だった。信号は「ウィアード(Weird)!」と正式に名付けられている。

 プエルトリコ大学(University of Puerto Rico)アレシボ(Arecibo)校にある惑星居住可能性研究所(Planetary Habitability Laboratory)のアベル・メンデス(Abel Mendez)所長は21日、ブログに投稿し、「最も考えられる説明は、1つ以上の静止衛星からの送信信号」だと説明している。

 メンデス氏によれば、同信号がロス128の周辺だけに現れたのは、この矮星が「多くの静止衛星が存在する天の赤道の近く」に位置しているからだという。

 メンデス氏がウェブサイトでこの信号の原因は何だと思うかと一般人を含めて問い掛けたところ、約4分の1の回答が「最も可能性が高いのは、宇宙人との交信」というものだった。

「(同研究所は)この経験を通じて多くの友人を得ることができた」と、メンデス氏。「ここで得た教訓は、私たちは皆、探求を続け、結果を率直に共有する必要があるということだ。成果だけを知りたがる人もいれば、結果にかかわらず現在進行形の科学を好む人たちもいる」と述べている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN