中年期までの体重増、わずかでも重病リスクに 研究
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【7月19日 AFP】成人の多くは、年齢を重ねるごとに体重の増加を経験するが、中年期までの5キロ程度の体重増で重病リスクが大きく跳ね上がるとの研究論文が18日、発表された。
ハーバード大学(Harvard University)の科学者らによると、成人期の少しの体重増加でも「2型糖尿病、循環器疾患、がん、非外傷性死といった重大慢性疾患の複合指標における罹患(りかん)率の大幅上昇と関連付けられた」ことが示されたという。論文は、米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に掲載された。
研究は、1976年から2012年まで9万2000人以上を対象に追跡調査したデータに基づいている。対象者らは、女性では18歳、男性では21歳から、それぞれ55歳までの体重増加について自己申告した。期間中、大半の人で体重の増加がみられ、女性では平均10キロ、男性では平均8.6キロ増えていた。
論文によると、若年成人期からの体重増が2.26キロ以内の人との比較では、5キロ以上体重が増えた人に心臓疾患といった健康問題の著しい増大に直面してることが確認できた。論文は「体重が5キロ増えるごとに、2型糖尿病リスクは30%増大した」と指摘している。
その他にも、高血圧が14%、心血管疾患が8%と、それぞれで健康リスクは上昇していた。さらに、肥満に関連したがんの罹患率リスクも6%の増加を示した。たばこを一切吸ったことがない人でも、早死にのリスクは5%高くなった。
これらの結果を受け、論文は「体重増加の値と慢性病リスクの増大には関連性がみられた」と記している。(c)AFP