【7月7日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)は6日、女子シングルス2回戦が行われ、ベタニー・マテック・サンズ(Bethanie Mattek-Sands、米国)が試合中に転倒して膝を激しく痛め、コート中に叫び声が響き渡った。

 17番コートでソラナ・シルステア(Sorana Cirstea、ルーマニア)と対戦した32歳のマテック・サンズは、最終セット第1ゲームでネットにアプローチした際に右膝を負傷すると、そのままコートに倒れ込んだ。

 マテック・サンズが「お願いします、助けてください。お願い、お願い」と泣き叫ぶ声は非常に痛ましく、テレビカメラも激痛にもだえる同選手の撮影を中止。シルステアはマテック・サンズの膝について「飛び出していた…。かなりおかしい位置になっていた」と振り返った。

 シルステアはまた「私もパニックになった。あのようなけがは今まで目にしたことがなかったし、膝はかなり悪い位置になってしまっていた」とした上で、「彼女を励まそうとしたけど、私もうろたえてしまった。無力だった。彼女は『ソラナ、助けて。私を助けて』と言い続けていた」と説明している。

「もっと何かできればよかった。普通なら最大の敵に祈ることではないけれど」

 取り乱したシルステアが涙を流す中、マテック・サンズの夫ジャスティン(Justin)さんも駆け寄り、医療スタッフが来るまで妻を慰め続けた。うつぶせの状態で20分を過ごし、ようやく担架でコートから運び出されたマテック・サンズは、英ロンドン(London)西部の病院へ搬送され、その後「深刻な膝のけが」をしたことが発表された。