【7月6日 AFP】テニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)で、米国のジャック・ソック(Jack Sock)から受け取ったタオルを横取りされ、その異様な光景がネット上に拡散されたファンの少年が見つかったことが明らかになった。

 大会第17シードのソックは、4日に行われたクリスチャン・ガリン(Christian Garin、チリ)との1回戦で勝利を収めたあと、下を向いたまま観客席にタオルを投げ入れた。そのタオルは、2列目にいた少年がつかんで持ち上げようとしたものの、最前列に座っていた初老の男性が横から引っ張り、約5秒間の格闘の末に強奪されてしまった。

 ソックはインスタグラム(Instagram)に「初老の男性にタオルを横取りされてしまった少年を知っている人がいたら、彼の名前を投稿してくれ。そうすれば、必ず彼にタオルをあげるから」と書き込んだ。

 ソックの代理人は5日、少年が見つかったと公表し、「少年が直接ジャックにメッセージを返信してきました。彼はアイルランドから来たそうです。少年はすでに帰国していますが、ジャックは彼を今後の試合に招待するとともに、タオルを送ると伝えました」と述べた。

 この出来事を受け、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)をはじめ、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)と全仏オープンテニス(French Open)も少年にタオルを送ると申し出た。

 ウィンブルドンのタオルは、クラブショップの人気商品で30ポンド(約4400円)で売られている。(c)AFP