【6月30日 AFP】セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が9月に第1子出産を控え、マリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は太もものけがで戦列を離脱する中、今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)女子シングルスは、ここ数年で最も多くの選手に可能性が開かれた大会になっている。

 現在2連覇中のセレーナが競技から離れたことで、空位となった頂点の座にはドーピング違反から復帰したシャラポワが収まるかにも思われた。しかし、四大大会(グランドスラム)通算5勝の元女王は、復帰3大会目のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)で負傷し、ウィンブルドン予選の欠場を余儀なくされた。

 グランドスラム通算23勝と絶対的な力を誇るセレーナと、常に話題をさらうシャラポワが不在の中、来月3日にウィンブルドン開幕を控える女子テニスのスター不足は否めない。しかし、エレナ・オスタペンコ(Jelena Ostapenko、ラトビア)が全仏オープンテニス(French Open 2017)で予想外の優勝を飾ったように、裏を返せば無名の選手にチャンスが転がっていると言える。

 英国男子の元ナンバーワンで、現在は英BBCで解説を務めるジョン・ロイド(John Lloyd)氏も「今年は15人近くの選手に優勝する可能性がある。最も扉が開かれている大会だ」と話している。

 ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)の優勝で世界ランキングを一時12位まで急上昇させた20歳のオスタペンコは今、全仏での活躍が一過性のものではなかったことを証明しなくてはならない状況に立たされているが、2014年大会ではジュニア部門を制するなど、ボールが高く弾まないウィンブルドンの芝との相性は良い。

 全仏オープンでつかんだ幸福感を手にオスタペンコが英ロンドン(London)に乗り込む一方、世界2位のシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)は「今でも寝る前にあの決勝のことが頭に浮かぶ。1セットアップで3-0までリードしていたという事実が非常に厳しい。それが胸に深く突き刺さっている」と話すなど、オスタペンコの前に悲願のグランドスラム初制覇を逃した失敗と折り合いをつけられずにいる。

 優勝と王座奪取まで残り3ゲームに迫りながらも、2014年の全仏に続きグランドスラムで2度目の準優勝に終わった25歳のハレプは、これまでウィンブルドンで決勝に進出した経験はないが、念願のタイトル獲得に懸ける思いは強い。