【7月1日 CNS】世界的演出家・鈴木忠志(Tadashi Suzuki)氏の「トロイアの女」が、23日夜、北京(Beijing)市にある中国国家大劇院(National Centre for the Performing Arts)で初めて上演された。

 鈴木氏演出の「トロイアの女」は1974年に初演され、能楽師の観世寿夫(Hisao Kanze)、新劇俳優の市原悦子(Etsuko Ichihara)、早稲田小劇場の俳優、白石加代子(Kayoko Shiraishi)、俳優の蔦森皓祐(Kosuke Tsutamori)が出演した。

 鈴木氏は現在、東京を離れ、「SCOT(Suzuki Corporation of Toga)」という劇団を創立し、富山県南砺市(旧利賀村)を拠点に活動を行っている。1982年に現地で開催された世界演劇祭「利賀村フェスティバル」では、「トロイアの女」が再演された。

 このたび北京の国家大劇院で初上演された作品は、1時間程の公演時間。日本の伝統芸能の視覚的要素とアートの奥深さが詰まった公演となった。

 また、鈴木氏率いる劇団「SCOT」は6月29日まで、国家大劇院で「酒の神ディオニュソス」も公演した。(c)CNS/JCM/AFPBB News