【6月21日 AFP】男子テニス、エイゴン選手権(AEGON Championships 2017)は20日、シングルス1回戦が行われ、大会第1シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)はジョーダン・トンプソン(Jordan Thompson、オーストラリア)にストレートで敗れ、現状のままでは「ウィンブルドンは勝てない」と口にした。

 大会連覇を狙うウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)へ向けて調子を上げていこうとしていたマレーは、世界90位のトンプソンに6-7(4-7)、2-6で敗北。クイーンズクラブ(Queen's Club)で6度目のタイトル獲得はならなかった。

 この日は、トンプソンが試合直前になって急きょ出場が決まったことも、マレーの敗戦をより驚きのあるものにしている。当初対戦予定だったアリャス・ベデネ(Aljaz Bedene、英国)は、手首のけがを理由に試合開始の数時間前に棄権を発表。その結果、今大会は予選で敗れ、補欠となっていたトンプソンに思わぬチャンスが舞い込んでいた。

 ベストからは程遠いプレーで、23歳のトンプソンに不覚を取ったマレーにとっては、2012年大会以来となる初戦敗退となった。ここ4大会で2回戦以上に進めなかったのは3度目となったマレーは「もちろん大きな打撃だ。理想ではない」とした上で、「彼の方が私より良かった。チャンスをつくれなかったし、リターンもあまり良くなかった」と振り返った。

「このようなプレーだったら、間違いなくウィンブルドンは勝てない」

 全仏オープンテニス(French Open 2017)でベスト4に入り、不振にあえいだシーズン前半からの巻き返しが始まるかと期待されたマレーだったが、これで芝での連勝が14、同大会での不敗神話も10でストップ。来月3日に開幕するウィンブルドンへ向け、新たな不安が生じる結果となった。

 一方、マレーから金星を挙げたトンプソンは「アンディは世界ナンバーワン。彼のことを尊敬してきたし、キャリア最高の一勝となった」と喜びをかみしめた。 (c)AFP/Steven GRIFFITHS