【5月15日 AFP】イエメンの首都サヌア(Sanaa)の当局は、コレラの流行が急速に広まっていることを受け、市内に非常事態宣言を発令した。

 サヌアは、イスラム教シーア派(Shiite)系反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」が支配している。同勢力の保健当局は夜間に声明を発表し、「この惨事を食い止めることができない」と認めた上で、国際社会に人道上の支援を求めた。

 イエメンでは、イランが後押しするフーシ派とサウジアラビアが支援する政府側との戦闘が激化しており、ここ2年間で機能している医療機関は半分以下となっている。

 赤十字国際委員会(ICRC)が14日に明らかにしたところによると、先月27日から今月13日までの間でコレラによる死者は115人となり、さらに8500人がコレラの症状を訴えているという。

 中東最貧国のイエメンでコレラが流行するのは、この1年で2度目。(c)AFP