【5月10日 AFP】中国サッカー協会(CFA)は9日、上海上港(Shanghai SIPG)のフッキ(Hulk)が先週末の試合で対戦相手のコーチを殴ったとする疑いに関して、同選手が違反行為に及んだことを示す証拠はなかったと発表した。

 上海上港は6日、貴州智誠(Guizhou Zhicheng)とのリーグ戦に3-0で勝利したが、対戦相手の黎兵(Bing Li、リ・ビン)監督は、ハーフタイム中にフッキが人種差別的な意図をもってアシスタントコーチを殴ったと主張。しかし、屈強な体を誇るブラジル代表FWと上海上港側は全面的に否定していた。

 すると貴州智誠は8日、黎監督を上海申花(Shanghai Shenhua)で指揮官を務めた経験を持つスペイン人のグレゴリオ・マンサーノ(Gregorio Manzano)氏と交代することを発表。クラブ側は、フッキとの騒動が解任の引き金になったことを示す情報は明かさなかった。

 こうした経緯を受け、中国スーパーリーグ(1部)を管轄するCFAのトップは9日、「ハーフタイムには両チームの間で実際に衝突があった。しかしながら、これまでのところ把握している状況では、フッキ選手の規則違反を示す証拠はない」と発表。さらに、騒動は「人々が想像するような深刻なものではなかった」と地元メディアに話した。

 こうしたコメントからは、豊富な資金力を持つスーパーリーグで高額年棒を誇る外国人選手のフッキが、今回の騒動によって制裁を受ける可能性は低いとみられる。

 フッキ本人は7日、中国版ツイッター(Twitter)の「新浪微博(Sina Weibo)」で「残念ながら、彼らは私のイメージを汚そうと画策している」と英文でつづり、暴力や人種差別行為の疑いを公に否定していた。

「私には明確な良心がある。神がそれをご存じだ。私は最も愛することをしたいだけ。それはサッカーをすることだ!中国ではとても満足している。私は中国の国民全員が好きで尊敬している」

 昨年6月にロシア・プレミアリーグのFCゼニト(FC Zenit)から移籍金5500万ユーロ(約68億円)で加入したフッキは、アンドレ・ビラス・ボアス(Andre Villas-Boas)監督が率いる上海上港でチームトップとなる公式戦8得点を記録している。(c)AFP