【4月15日 AFP】チュニジアのサッカークラブの会長が、試合中に副審の尻をつねったとして永久追放処分を受けた。

 チュニジアサッカー連盟(FTF)は13日、同国1部リーグ、CSスファクシアン(CS Sfaxien)のモンセフ・ヘマヘム(Moncef Khemakhem)会長が、3月1日に行われたエトワール・シャヘル(Etoile du Sahel)とのリーグ戦で審判に対して暴言を吐いたとして、「サッカーに関するすべての活動」を禁止すると声明を発表した。

 声明によると会長は、試合結果に影響を与えようとして副審をかみ、さらにその尻をつねったという。

 ヘマヘム会長はその後、テレビ番組で副審の尻を2度つねったと豪語していた。試合はスファクシアンが3-2で勝利している。

 FTFは、審判団を口汚くののしり、「危険でスポーツマンらしくない」、「下品な暴力」で「道徳を害した」とヘマヘム会長を批判。また、ヘマヘム会長には1万2900ドル(約140万円)の罰金も科されている。FTFは、声明で異議申し立てを認めるか否かについては明示していない。

 ユーチューブ(YouTube)にアップロードされた動画の中でヘマヘム会長は、エトワール・シャヘルが厳しい判定でPKから同点ゴールを決めたあと、選手とともにピッチ上で抗議に出た。会長は主審を捕まえた後、親指を挙げながらタッチライン方向へ向かうと、副審にキスをし、さらに左耳の下の部分をかんだ。

 その翌日に国営テレビに出演したヘマヘム会長は、「彼が試合を見失っていたから元気づけるために」副審の「尻を2度つねった」と笑顔で語っていた。

「歯と指で自分たちの権利を手にしようと決めた。われわれのギフトだ」 (c)AFP