【4月8日 AFP】(更新、写真追加)スウェーデンの首都ストックホルム(Stockholm)中心部の百貨店前でトラックが人混みに突っ込み4人が死亡した事件で、発生から数時間後の8日未明、当局は「テロ犯罪」を実行した容疑で39歳の男を逮捕した。

 同市警察当局の広報担当者はAFPの取材に対し、逮捕した男がトラックを運転していた人物だとみていると述べた。

 警察はこれに先立ち、容疑者として写真を公表した暗い色のパーカーとグリーンのミリタリージャットを着た人物の「特徴に一致した」男を拘束したと発表していた。

 現地紙アフトンブラデッド(Aftonbladet)によると、男はウズベキスタン出身で、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の支持者だという。

 事件は7日午後3時(日本時間同日午後10時)ごろ、ストックホルムの地下鉄中央駅の上にある歩行者専用道「ドロットニンガータン(Drottninggatan)」で発生。犯行に使われたトラックは、配送中に盗まれたビール会社のトラックで、百貨店の前にいた人々が次々にはねられた。当局によると4人が死亡、15人が負傷し、うち9人は現在も入院中。

 検察庁の報道官によると、男は「殺人を通じたテロ犯罪の容疑」で逮捕された。今回の事件が「テロ攻撃」と確認されれば、スウェーデンで初めてこの種の事件で死者が出たことになる。

 欧州では英ロンドン(London)、独ベルリン(Berlin)、仏ニース(Nice)で車両を使った同様の事件が起きており、すべてについてISが犯行声明を出している。また、ストックホルムの事件については今のところ犯行声明は出されていないが、不特定多数を狙ったとみられる同種の事件はここ2週間でロンドン、ロシアのサンクトペテルブルク(St. Petersburg)に続き3件目となっている。(c)AFP