■「アナキストは道路は造らない」

「アナーキー・イン・ザ・U.K.(Anarchy in the U.K.)」や「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン(God Save the Queen)」といった衝撃的なほどダイレクトで辛辣なヒット曲がラジオで放送禁止処分を受けたピストルズだが、ライドンは真の政治的アナーキーを自分の目標にしたことはないと言う。

「アナーキーっていうのは、頭しか使わない中産階級のマインドゲームだっていうのが、昔からの俺の見方だ。中産階級とは、そういった無意味な哲学に熱中できる一部の甘やかされた特権階級だから」

「(世の中では)誰かが道路を造らなきゃいけない。でも、それがアナキストじゃないだろうっていうのは確かだ」と言うと、ライドンはひとしきり笑い声を上げた。

 31日には、ライドンがセックス・ピストルズとその後に結成した「パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image LtdPiL)」時代に書いた全127曲の歌詞をまとめた詞集が出版される。(c)AFP/Shaun TANDON