【3月25日 AFP】ロシアがリビアに対し、軍事的手段の行使と原油・武器の販売という二つを組み合わせて影響力を振るおうとしているとして、米アフリカ軍(AFRICOM)の司令官が24日、懸念を表明した。

 トーマス・ワルドハウザー(Thomas Waldhauser)AFRICOM司令官は米国防総省で記者会見を行い、ロシア軍がエジプトとリビアの国境地帯に配備されていることを明らかにした。

 さらにワルドハウザー司令官は、「ロシアはリビアに影響力を行使しようとしており、われわれは大いに懸念しながら事態を見守っている」と述べ、軍事面だけではなく、リビアでムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)政権時には停止されていたと思われる原油や武器の販売などもこのところ事業が行われていると指摘した。

 今月、AFPの取材に応じた米当局関係者は、ロシア政府がエジプト西部の基地に部隊を配備したとみられる動きがあることを明らかにした。同関係者によると、ロシアはリビア国境西方約100キロに位置するエジプトのシディバラニ(Sid Barrani)にある空軍基地に特殊作戦部隊を派遣しているとみられる。(c)AFP