元独代表FWクラニーが現役引退、シュツットガルトやシャルケでプレー
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【3月25日 AFP】サッカー元ドイツ代表のFWケヴィン・クラニー(Kevin Kuranyi)が24日、現役引退を発表した。カタールや中国から魅力的なオファーが届いている中で苦渋の決断だったと明かしている。
ドイツ代表として通算52試合出場19得点の成績を残している35歳のクラニーは、ドイツ・ブンデスリーガのシュツットガルト(VfB Stuttgart)やシャルケ04(Schalke04)、ロシアのディナモ・モスクワ(Dynamo Moscow)などでプレーし、昨年からフリーエージェントとなっていた。
クラニーは自身のウェブサイトで、「ロシア、ブラジル、カタールや中国から金銭面で魅力的なオファーがある中で、キャリアに終止符を打つのは難しかった」としながらも、「本音を言うとプレーを続けたかった。だがすべてを犠牲にしてまでではなかった」とコメントしている。
2児の父親でもあるクラニーはまた、「家族と離れるのは、自分にとって代償が高すぎたんだ」と話しており、「現役を終え、プロ選手の厳格な生活をもう続けなくていいのはうれしい。練習場、飛行機、ホテルの部屋の行ったり来たりの生活だった」と語った。
ロシアで5年間プレーしたクラニーは昨季、ブンデスリーガ1部のホッフェンハイム(1899 Hoffenheim)と契約し、子どもを母国ドイツで育てたいと話していた。
2010年W杯南アフリカ大会(2010 World Cup)の欧州予選で、ハーフタイムにドレッシングルームを飛び出したクラニーは、試合後にチームのバスにも現れず話題となった。
クラニーは謝罪したものの、その後は二度とドイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督から声をかけられることはなかった。この件についてクラニーは独スポーツ通信社SIDに対し、「当時は極限状態だったんだ。でも間違っていた。後悔している」と話している。
レーブ監督の前任者であるユルゲン・クリンスマン(Juergen Klinsmann)氏とも衝突したクラニーは、2006年のW杯ドイツ大会でメンバーから外されている。
ドイツ、ブラジル、パナマの3つの国籍を持つクラニーは、ブラジルとパナマでプレーし注目され、1997年にシュツットガルトに入団。2005年から2010年までシャルケで、2010年から2015年までディナモ・モスクワでプレーし、現役最後のクラブはホッフェンハイムとなった。
ブンデスリーガでクラニーは、通算275試合に出場して111得点を挙げている。(c)AFP