【3月25日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)欧州予選は24日、各地で行われ、グループDのアイルランドは、ウェールズと0-0の引き分けに終わった試合で、主将のシーマス・コールマン(Seamus Coleman)が脚を骨折する事態に見舞われた。

 イングランド・プレミアリーグのエバートン(Everton)でプレーする右サイドのコールマンは、後半26分にウェールズのニール・テイラー(Neil Taylor)の激しいスライディングタックルを受けて右脚を骨折し、酸素マスクをつけて担架で運ばれた。このプレーでテイラーは退場処分を受けている。

 コールマンが病院に搬送されたことを明かしたアイルランドのマーティン・オニール(Martin O'Neill)監督は、「ひどい骨折だ。彼はファンタスティックな選手でキャラクターも申し分ない。本人、彼の所属チーム、そしてわれわれにとって大打撃だ」とコメントし、「シーマスのけがは大きな痛手だが、最終的に最も重要なのはシーマスの健康だ」と述べた。

 ウェールズのクリス・コールマン(Chris Coleman)監督も、英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対し、「シーマス・コールマンに祈りをささげる。彼のけがは今夜の試合で最も重大な出来事だ。ニール(・テイラー)は控室で意気消沈しており、彼自身も深刻な痛みを抱えてしまった」と語った。

 アイルランドではまた、同国1部リーグのデリー・シティ(Derry City)で主将を務めていたライアン・マクブライド(Ryan McBride)が、今月19日に27歳の若さで急死しており、親友のジェームス・マクリーン(James McClean)にとっては二重につらい一夜となった。マクブライドを悼んで背番号5のシャツを着用したマクリーンは、鬼気迫るパフォーマンスをみせ、この試合のマンオブザマッチに選出されている。

 欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)で4強入りを果たすサプライズを起こしたウェールズだが、1992年2月以来負けていないアイルランドと引き分け、4試合連続のドローとなったことで厳しい状況に立たされた。

 ウェールズは現在、ジョージアを3-1で破りグループ首位に立ったセルビア、アイルランドとの勝ち点差が4となっており、6月には敵地ベオグラード(Belgrade)でセルビア戦を控えているが、累積警告によりエースのギャレス・ベイル(Gareth Bale)は出場停止となる。(c)AFP/Tom WILLIAMS