【3月10日 AFP】南スーダンで今週、大学進学に必要な高卒認定試験が実施されたものの、多数の生徒が国連の保護施設から出て受験することを拒否したため、試験を受けられなかった。

 今週始まった試験は、高等教育修了資格を取得するためのもので、南スーダン全土の生徒たち2万人が受験することになっていた。しかし当局によると、首都ジュバ(Juba)にある厳重な警備が敷かれた国連基地内に設置された文民保護地区 (PoC)内に暮らす生徒約900人が、区域内から出ることを嫌って、大学生となるために必要不可欠な試験を受けなかったという。

 23歳のベンティウ(Bentiu)さんは、彼自身、そして複数の友人たちが「治安状況の不安定さのため」に外出しなかったと明かし、「生き残った私たちが外へ出て受験するように指示されたのはとても残念だ。もし私たちが行方不明になったら、だれが責任を取ってくれるんだ?」と話した。

 南スーダンで2013年にサルバ・キール(Salva Kiir)大統領とリヤク・マシャール(Riek Machar)前副大統領の対立が内戦に発展して以来、多数の生徒たちが国連の基地内で避難生活を送っている。(c)AFP