■正確なショット

 オバリオさんは現在、家族が自身のためにつくってくれたテニスコートで、週3回にわたって汗を流している。

 1960年代におけるアルゼンチンの名選手ノーマ・バイロン(Norma Baylon)さんは、オバリオさんについて「所属するカテゴリーの中で、誰よりも素晴らしいスタイルを持っている」と絶賛する。

 2016年に行われたアルゼンチンのシニアマスターズ大会で責任者を務めたロベルト・アルバレス(Roberto Alvarez)さんは、「選手は年を取るにつれて走る量を減らし、より正確なショットを打てるようになろうとするもの」と話す。

 若かりし頃を思い出すというキャンバス地のシューズと上下白のウエアを身にまとうオバリオさんは、「自分のシューズを履くとコートの表面を感じ取れる。それが、本当に大きな喜びを与えてくれる」と語った。

■「普通ではない」

 この日、ブエノスアイレス西部にあるウルリングアム(Hurlingham)のクレーコートで行われたマスターズ大会で、1時間に及ぶ激闘の末に80歳のライバル選手を下した決勝戦には、オバリオさんの2人の娘と6人の孫も観戦に訪れた。

 アルゼンチンはシニアカテゴリーに約1000人の競技人口を誇るテニス大国であるが、その中でオバリオさんは現在、自身の年齢区分のランキングで3位につける。

 今年は米フロリダ(Florida)州で行われるシニアの世界選手権に出場することが目標だというオバリオさんは、「その大会で優勝するということに取りつかれている」と強い意欲を口にした。

 オバリオさんが抱える37人の孫の一人である19歳のルペ(Lupe)さんは、祖母の大会制覇を見届けた後、「彼女は非常に自由な考えを持っている」と語った。

「私のおばあちゃんは普通ではないの」 (c)AFP/EITAN ABRAMOVICH