墜落事故で生き残ったシャペコのGK、「勝利」の第一歩を踏み出す
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■今でもアスリート
再び立ち上がることはできるかもしれないが、いくつもの手術と56日間の入院を経験したフォルマンは、一歩を踏み出すたびに痛みと闘っている。
フォルマンは2月以降、サンパウロ(Sao Paulo)で医師の指示に従いながら理学療法を続け、予想よりも順調に回復しているが、右脚は膝から下を失ったのに加えて左足首も複数の骨折をし、脊椎の手術が必要となる重傷を負っている。
スポーツマンとしての本能をとどめることが必要とされる挫折を繰り返しながらフォルマンは「松葉づえなしで最初の一歩を踏み出せたとき、階段の上り下りもできるようになりたいと思った。最初はできる限りやろうと思っていたが、それは無理だと分かっているから体をいたわらないとね」と話す。それでも、肉体的な苦痛には慣れていると語り、医師の指示に従いながらGKとして培ってきた集中力を駆使している。
「自分を元アスリートとは考えていない。その逆で、以前よりもアスリートらしいとさえ思っているよ」と笑いながら語ったフォルマンは、車いすバレーボールに挑戦したことから「限界は考え方次第」と思うようになったとし、将来パラリンピックの選手に転向するかもしれないと話している。
■つらい記憶
その闘争心とは裏腹に、フォルマンは過去を振り返ることができないまま将来を見据えている。事故から数週間は家族や友人に墜落事故について話さないでくれと頼み、詳細を知ることや悲劇について連日報じているテレビを見ることも望まなかった。
コロンビアの病院で目覚めたとき「自分が重傷だったのを見て、何かとても深刻なことが起きたのは分かった。最後に自分が無事だと認識していたのは、飛行機に乗っていたときだった」とうつむきながら話したフォルマンは、コロンビアでは「たくさん泣いた。とても感情的になっていた。だけどブラジルに着いたら、自分の強さをかき集めて物事に向き合い始めた」と語った。(c)AFP/Rosa SULLEIRO