■「切らない」のがトレンド

 レーザーを使った肌の引き締めや「若返り」、毒素の注射によるしわ取り、ケミカルピーリング、脂肪冷凍による痩身(そうしん)といった低侵襲の処置は、伝統的な外科手術を急速に凌駕(りょうが)しつつある。麻酔が不要で、回復までの期間も短く、リスクも小さいため、選択する人が増えているためだ。

 現在、美容整形手術を受ける人の中で男性の割合は約10%だが、今後は増加するとの見方もある。例えば、頭髪の脱毛を遅らせたり植毛したりする手術は「潜在力の非常に大きい市場だ」と、パリの美容整形外科医ベルナール・モール(Bernard Mole)氏は言う。

 このほか、男性器の再形成も有望な市場と見込まれている。モール氏は、10~15年前には女性器の若返り手術の需要は全くなかったが、今日では最も人気のある美容整形の一つになっていると指摘。「5~10年後には男性も同様のトレンドが見られるだろう」との見通しを示した。(c)AFP/Mariëtte Le Roux