【11月2日 AFP】ブラジルの男性たちの間で美容整形が急速に広まっていると、ブラジル紙エスタド・ジ・サンパウロ(O Estado de Sao Paulo)が1日、伝えた。記事によると、2分間に1人の割合で、ブラジル人男性への美容外科手術が行われているという。

 同紙に発表されたブラジル形成外科学会(SBCP)の報告によると、男性を対象にした美容外科手術の年間件数は、2009年の約7万2000件から2014年には約27万6000件へと約4倍に増えた。1時間あたり平均31.5件の美容外科手術が行われている計算となる。

 SBCP理事長のS.P ルイズ・エンリケ・イシダ(S.P Luiz Henrique Ishida)氏によると、こうした変化の主な理由は文化的なもので、男性が美容外科手術を受けることへの偏見がなくなりつつあることの表れだという。

 2014年にブラジル全体で実施された美容外科手術は71万2902件。このうち、男性を対象にした手術は、2009年には全体の12%にとどまっていたが、2014年には同22.5%へと増えた。

 SBCPによると、男性に最も人気があるのは乳房縮小手術で、若者を対象とした美容外科手術の約80%を占めた。脂肪吸引とまぶたへの施術がこれに続いた。

 患者の大半は、20~50代だが、最近ではいわゆる現役シニア世代の割合も増加しており、このことが施術件数増につながったとみられている。

 イシダ理事長は、一般的に、見た目が疲れていると仕事にマイナスの影響が出るとの考えがあるとしながら、また「若い交際相手にふさわしい風貌を求めて手術を受ける70代の患者もいる」と付け加えた。(c)AFP