【2月26日 AFP】ラグビー元ニュージーランド代表のアリ・ウィリアムズ(Ali Williams)と、同元オーストラリア代表のジェームズ・オコーナー(James O'Connor)が、コカイン所持により仏パリ(Paris)市内で逮捕された。警察が25日、発表した。

 警察によると、25日午前3時ごろ、2人はシャンゼリゼ(Champs Elysees)通り付近にあるナイトクラブの外で私服警官の職務質問を受け、コカイン2グラムを所持しているのが見つかった。

 35歳のウィリアムズは、2002年から2012年までオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)で通算77試合に出場し、ラグビーW杯ニュージーランド大会(Rugby World Cup 2011)では優勝を経験。2016年からはフランスリーグ・トップ14のラシン92(Racing 92)に所属している。

 26歳のオコーナーは、2008年にワラビーズ(Wallabies、オーストラリア代表の愛称)史上2番目の若さとなる18歳でデビューを飾り、2013年までオーストラリア代表でプレーした。現在は五郎丸歩(Ayumu Goromaru)も所属するトップ14のRCトゥーロン(RC Toulon)に在籍している。

 2人は薬物のディーラーと思しき人物たちから、コカインを買おうとしている最中に捕まった。ウィリアムズはディーラーと車中でやり取りし、オコーナーは外で見張りらしきことをしていた。2人は明らかに酒に酔っていて、詰め寄られたウィリアムズはコカインを投げ捨てようとしたという。

 2人はディーラーとともに近くの警察署に勾留されている。警察は、現金180ユーロ(約2万1000円)で取引が行われたとしている。

 ラシンは警察の捜査結果が出るまで、ウィリアムズに無期限活動停止の処分を科すと発表。声明で「捜査でコカイン所持と購入が判明した場合、それは法律違反というだけでなく、クラブの倫理の点でも深刻な過ちとなる」とコメントした。

 一方、トゥーロンの会長は、オコーナー本人と話すまでは「決断は下さない」とAFPに話し、すぐに処分を科す考えはないことを明らかにした。

「25日に本人と話すことができていない。間違った行動があったのはたしかなようだが、たとえ殺人であっても、まずは話を聞かなければ始まらない。それが道理というものだ」 (c)AFP/Pauline TALAGRAND