【2月22日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するルノー(Renault)が21日、2017年シーズンの新車「RS17」の発表を行い、チーム幹部はニコ・ヒュルケンベルグ(Nico Hulkenberg)とジョリオン・パーマー(Jolyon Palmer)の体制で臨む今季の上位躍進に自信を見せた。

 破産寸前となっていたロータス(Lotus F1 Team)を買収し、ワークスチームとして2016年にF1へ復帰したルノーだが、昨季はマシンが戦えるレベルになく、結果はコンストラクターズ部門で9位だった。

 しかし、人材不足に陥っていたロータス時代から大幅な人員増強を行ったことで、チームは現在、2020年までにコンストラクターズタイトルを本格的に争うことを目標としつつ、フェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso、スペイン)が2年連続のドライバーズタイトルを獲得した、2005年から2006年のような黄金時代の再来も狙っている。

 チーム代表のジェローム・ストール(Jerome Stoll)氏は、今季の目標は5位だと明言。技術部長を務めるボブ・ベル(Bob Bell)氏はそこまで明確な目標は口にしなかったものの、RS17を「近年初となる本物のルノーのマシン」と評価して手ごたえをのぞかせた。

 ベル氏は「われわれの知るこの車の性能を考えれば、今のところ今季はかなりいけるのではないかと思っている。車のデザインは一から新しく始めた。それだけの時間とリソースがあったし、もちろん、レギュレーション変更の影響もあった。2016年から2017年へ引き継いだコンポーネントは一つもない。まさに白紙状態から作ったのがこの車だ」と語った。

「パフォーマンス指標を見る限り、以前の車よりもかなり良くなっているし、開発期間を通じて力強さと安定感を保っている。見ていただければ、われわれが細部の洗練に力を注いだのがわかるはずだ。一番大きく変わったのは空力のコンセプトで、ボディの作業には最も時間をかけた」

「2017年の新ルールの下では、どのチームもかなりパフォーマンスを上げてくるだろう。テストに参加することで、他チームと比べて自分たちがどれくらいの仕事をしてきたかが明らかになるはずだ」

 チームは今季、フォースインディア(Force India)からヒュルケンベルグを獲得。2010年からF1に参戦しているヒュルケンベルグだが、ここまで表彰台フィニッシュは一度もなく、年間順位も2014年と2016年の9位が最高となっている。

 元F1ドライバーのジョナサン・パーマー(Jonathan Palmer)氏を父に持つジョリオンも、F1デビューシーズンだった昨季はわずかに1ポイントを獲得するにとどまった。

 チームはまた、F1王者に4回輝いているアラン・プロスト(Alain Prost)氏を、特別アドバイザーとしてチームの執行委員会に加えることも発表した。新シーズンは3月末のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2017)で幕を開ける。(c)AFP