【2月22日 AFP】アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ(Ilham Aliyev)大統領(55)は21日、メフリバン・アリエバ(Mehriban Aliyeva)夫人(52)を第1副大統領に任命した。カスピ海(Caspian Sea)に面し、石油資源が豊富な同国で一族支配をさらに強化する狙いとみられている。

 大きな権限を持つ第1副大統領ポストは昨年の憲法改正で新設された。名門パシャエフ(Pashayev)家に生まれたアリエバ氏は2005年から与党議員を務めており、社交界でも有名。今回の起用により、アリエフ大統領に次ぐ同国ナンバー2の地位に就いた。

 アリエフ大統領は国家安全保障会議の会合で「彼女はプロフェッショナルで、教養や経験、信念があり、高潔だ」と述べた。

 アリエフ氏は2003年、ソ連の国家保安委員会(KGB)の局員だった父親のヘイダル・アリエフ(Heydar Aliyev)氏の後継者として大統領に就任。アリエバ氏はこれまでも夫の後継者と目されることがあった。

 アゼルバイジャンでは昨年、厳格に管理された国民投票を経て憲法が改正された。ただ、野党勢力からはアリエフ家による支配の強化を目的としたものだとの批判が出ていた。

 野党側は今回のアリエバ氏の第1副大統領起用についても、民主主義に反するなどと怒りの声を上げている。(c)AFP/Elman BABAYEV