しかし、マーケティングがまだまだ追いついていないことは確認された。ソウル(Seoul)からの道すがら、最初に目にする五輪の看板は、平昌まで約30キロという丘の中腹にある簡素な白いものであった。

 これは平昌の次に冬季五輪が行われる中国と比較すると顕著で、開催は2022年ながらも、同国では既に開催地から1時間以上離れた場所でも高速道路に沿って色とりどりの五輪関係の広告が並んでいる。

 調査会社ギャラップ・コリア(Gallup Korea)は先月7日、韓国人の約半数の49パーセントが冬季五輪に興味がないと答え、その19パーセントは「まったく興味がない」と答えたという世論調査の結果を発表した。興味があると答えたのはたったの48パーセントだった。

 北米や欧州から遠く離れた場所で開催される平昌五輪のプロモーションについての疑問の声は、徐々に大きくなってきている。

 国際オリンピック委員会(IOC)のクリストフ・ドゥビ(Christophe Dubi)五輪統括部長は、AFPに対して「それは根本的な問題だ」と話している。

「われわれは五輪を販売しなければならない。韓国国内外でこの努力にいそしむことが現代のチャレンジなのだ。われわれはこのことについて平昌の組織委員会にオープンに語ってきた」

 韓国メディアでさえも懸念を示している。韓国最大の日刊紙朝鮮日報(Chosun Ilbo)は、「あとたった1年というのに五輪についてはスリルも興奮もない」と嘆き、「国際的な赤っ恥」となるリスクもあると警鐘を鳴らしている。