【2月15日 AFP】大学の学位取得数で世界記録を持っているルチアーノ・バイエッティ(Luciano Baietti)さん(70)は、陽気で議論好きのイタリア人男性。首都ローマ(Rome)近郊に位置するアルバーニ丘陵(Alban Hills)の町ベッレトリ(Velletri)にある小さな家と庭で日々のんびりと過ごしているが、毎朝午前3時になると教科書を取り出し、勉強を始める。

 イタリア国内のさまざまな大学で取得した学士号と修士号は計15個。現在、16個目の学位に挑戦している。

 バイエッティさんはAFPの取材に「本のおかげで、自由を感じることができる」と語り、「この2つの言葉の起源は同じなんだ」と、イタリア語の「本(libro)」と「自由(libero)」という単語について説明した。

 バイエッティさんの実力は、書斎の壁に掛けられているいくつもの証書が物語っている。額に入れられた肖像画は、バイエッティさんが影響を受けたという19世紀のフランスの随筆家、ルイフランソワ・ベルタン(Louis-Francois Bertin)のもの。「彼は文化と知識を体現する人だった」とバイエッティさんは言う。

 体育教師として就職し、その後、中等学校の校長も務めたバイエッティさんは「永遠の生徒」だ。1972年に体育で最初の学位を取得し、すぐに学問の世界にほれ込んだ。「スポーツ競技と同じように、学問には履修単位があるのが気に入った。勉強するという経験が味わえて」

 2002年、運動技能に関する8つ目の学位を取得したときにバイエッティさんはギネス世界記録(Guinness World Record)に認定された。そのときまでに持っていた学位は社会学、文学、法学、政治学、哲学などで、大半は世界最古の大学の一つで権威のあるローマのラ・サピエンツァ大学(La Sapienza University)で取ったものだ。

 その後、さらに7つの学位を取得。最も新しいものはナポリ(Naples)の大学のインターネット講座で取得した観光学の学位で、今月初めに授与されたばかりだ。「毎回、自分の体と頭がどこまでついていけるか、新たな努力目標を定めている」

 約30歳年下の妻は、バイエッティさんは街中で知られている「本物」だと愛情を込めて言う。