【2月12日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)で11日、政府施設や各国大使館などがある旧米軍管轄区域「グリーンゾーン(Green Zone)」に行こうとしたデモ隊と警察が衝突して7人が死亡し、その数時間後にグリーンゾーンにロケット弾が撃ち込まれた。デモとロケット弾発射の関連は分かっていない。

 イラクの治安作戦を統括する統合作戦軍(Joint Operations Command)は、数発のカチューシャ(Katyusha)タイプのロケット弾がバグダッド市内のバラディヤト(Baladiyat)とパレスチナ通り(Palestine Street)から発射され、グリーンゾーン内に着弾したと発表したが、誰が発射したのかは明らかにしていない。警察と内務省の当局者もAFPに対し、数発のロケット弾がグリーンゾーンに発射されたことを確認したが、発射の目的や死傷者の有無は確認できていないとしている。

 グリーンゾーンに住むマイスーン・ダマルジ(Maysoon Damaluji)議員はロケット弾6~7発が着弾したようだとAFPに語った。グリーンゾーンに住む外交官はAFPに爆発音が4回聞こえたと話した。バグダッド全域で警備が強化され、数本の主な道路が通行止めになった。

 バグダッドでは同日、グリーンゾーンにある選挙管理委員会の刷新などを要求するデモが行われていた。参加者の大半はイスラム教シーア派(Shiite)指導者、ムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師の支持者でデモは当初平穏に行われていたが、警察の警戒線を越えてグリーンゾーンに行こうとした一部のデモ参加者が警官隊と衝突して7人が死亡。その数時間後にロケット弾が撃ち込まれた。(c)AFP/Ammar Karim and Jean-Marc Mojon