【2月10日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフォースインディア(Force India)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)が9日、メキシコGP(Mexican Grand Prix)の主催者に同調し、同国との国境沿いに壁を建設するドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の政策に抗議した。

 アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス(Autodromo Hermanos Rodriguez)で行われるメキシコGPの公式ツイッター(Twitter)には、メキシコ国旗を手に「#BridgesNotWalls(壁ではなく橋を)」と書かれたバナーの下に集まった人々と、「チェコ(Checo)」の愛称で知られるペレスの姿を合わせた写真が投稿された。

 メキシコGPの主催者は「これはメキシコで暮らす大勢のモータースポーツファンの見解を示すものです。壁ではなく橋の建設を呼び掛けるファンを募るための運動です」とコメント。この声明のなかでトランプ大統領の名前は出ていないものの、内容は明らかに同氏が政策に掲げる壁の建設について指摘したものとなっている。

 トランプ大統領は、メキシコとの国境に巨大な壁を建設すると公約し、メキシコ国民を怒らせたうえに外交問題を生じさせている。

 ペレスは昨年11月、当時スポンサー企業の一つだったサングラス製造会社のホーカーズ(Hawkers)が、トランプ大統領が当選したことを受けてメキシコ人を嘲笑するような投稿をツイッター(Twitter)で流したとして、同社との契約を打ち切った。

 メキシコ出身の有名スポーツ選手では、サッカー同国代表のラファエル・マルケス(Rafael Marquez)も先月ツイッターに、かつてスペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)でプレーしていた時代に直接フリーキックを決めた動画を投稿し、「自分たちを信じていれば、僕たちを止められる壁などない」とメッセージを添えていた。(c)AFP