【1月30日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)で自身18度目の四大大会(グランドスラム)優勝を成し遂げたロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が29日、決勝の相手となった盟友ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に激励のメッセージを送った。

 大会第17シードして臨んだフェデラーはこの日、6-4、3-6、6-1、3-6、6-3で第9シードのナダルを下し、同大会通算5度目のタイトルを獲得。昨季は故障に苦しむなど、大会前は決勝進出の期待も低かった両者だが、トップシードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)とノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が早期敗退を喫すると見事にそのチャンスをものにし、この試合も最終第5セットにもつれる一進一退の攻防を繰り広げた。

 直接対決で12勝23敗、四大大会の決勝に限れば3勝6敗とナダルの前で苦杯をなめてきたフェデラーは試合後、「テニスは引き分けが存在しないタフなスポーツ。でも、もし(引き分けが)あったとしたら、今夜はラファとぜひ分かち合いたいね」としたうえで、「ラファ、お願いだからプレーを続けてほしい。テニスには君が必要なんだ」と語った。

「僕のキャリアにおける金字塔になった。ラファとの試合は常に最高だ。ラファにはキャリアを通して最も苦しめられてきた」

 フラット系のバックハンドを通常より多用する戦略が当たったフェデラーは、自身が誇る史上最多優勝回数を更新し、2位につけるナダルとピート・サンプラス(Pete Sampras、米国)氏との差を4に広げた。

 テニス史上最高の選手として評されることも多いフェデラーは、この日の勝利で異なる三つの四大大会で5回以上(全豪5回、ウィンブルドン7回、全米5回)優勝した初めての選手となった。(c)AFP/Robert SMITH