【1月28日 AFP】ウクライナで27日、政府を支持する活動家らが、ウクライナ東部の分離独立を求める親ロシア派との交易に抗議し、親ロシア派支配地域に通じる線路を封鎖した。政府支持派の報道担当者が明らかにした。

 同報道担当者によると、元政府側民兵数十人と議員らが、親ロシア派が支配する東部ルガンスク(Lugansk)州に通じる主要な線路を封鎖した。数日内に道路も封鎖する計画だという。

 2014年に東部ドンバス(Donbass)地方で政府軍と親ロシア派の戦闘が始まって以来、双方で合わせて1万人近くが命を落としている。昨年12月末に「無期限」の停戦が宣言されたが戦闘は完全には収まっていない。

 ウクライナ政府は2015年に親ロシア派支配地域との交易をほぼ全面的に禁止したが密売が横行。同地域からの石炭の購入だけは合法とした。

 ルガンスク州知事によると、政府支持派は石炭をウクライナ政府支配地域に運ぶ予定だった列車を止めたという。同知事は、冬の盛りにこのような行動を取ることは「この国のエネルギー安全保障をおびやかす」「燃料供給が再開されなければ、ウクライナ中部と西部の火力発電所の燃料が切れるだろう」と警鐘を鳴らした。(c)AFP/Yulia Silina