【1月27日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)は26日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第17シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が第4シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を7-5、6-3、1-6、4-6、6-3のフルセットの末に下し、1975年以降の四大大会(グランドスラム)では最年長の決勝進出を決めた。

 試合時間3時間4分の死闘を制したグランドスラム通算17勝のフェデラーは、29日に行われる決勝で第9シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と第15シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)の勝者と対戦する。

 6か月の故障明けから見事な復帰を果たし、同大会6度目、四大大会では通算28度目の決勝に駒を進めた35歳のフェデラーは、1974年に行われた全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)でケン・ローズウォール(Ken Rosewall)氏が残した39歳と310日に次ぐ年長記録を打ち立てた。

 また、最終第5セットにもつれた試合での戦績を26勝20敗としたフェデラーは、この日までにトマス・ベルディハ(Tomas Berdych、チェコ)と錦織圭(Kei Nishikori)も撃破しており、今大会がトップ10選手を3人破って決勝に進出した初めてのグランドスラムとなった。

 最終セット第6ゲームでブレークを奪い、勝利を手繰り寄せたフェデラーは試合後、「やっと現実になった。これで初めて決勝について話すことができるよ」としたうえで、「ここ数日は、次の試合だけについてコメントし、決勝に言及するのは避けてきたけど、ついにこれが最後だ」と語った。

「だから、ここオーストラリアで全力を出し切る。もし、また5か月間歩けなくなったとしてもね。持っているものすべてを出し尽くすよ」

 さらに、第4セット途中で試合が自身の手から離れていると感じたと話すフェデラーは、「第5セットではとにかくエネルギーを取り戻して、激しくかつ攻撃的にいかなければならないと理解していた。ボールを早いタイミングで打って、自分を信じ、いいサーブを打つ。そして、序盤からタフな展開にしないこと。結局そうなってしまったんだけど」と振り返った。

「やりづらい試合だった。スタンとの試合はいつも一筋縄ではいかない。とくに、彼がベースラインから主導権を握っていたがために、第3、第4セットは持っていかれてしまった」

「第5セットはタフになると思ったが、簡単にブレークさせてもらえた。そこからは、一度も振り返らなかった」(c)AFP/Robert SMITH