【1月23日 AFP】インド南部で22日、牛追い祭りの最中に雄牛に角で突かれて2人が死亡した。同国メディアが報じた。この祭りは動物虐待に当たるとして物議を醸し、最高裁が禁止する判断を下していたが、2日前に禁止が解除されたばかりだった。

 人気の牛追い祭り「ジャリカット(Jallikattu)」をめぐっては、最高裁が開催を禁止する判断を下した後、抗議デモが1週間にわたって続いたことから、当局は禁止を解除する行政命令を発令。それを受けて22日、同国南部タミルナド(Tamil Nadu)州の複数の町や村で祭りが開催された。

 しかし、PTI通信(Press Trust of India)が地元警察の話として報じたところによると、同州プドゥコーッタイ(Pudukottai)県ラプーサル(Rapoosal)村で、暴れながら走る抜ける牛の角に突かれて2人が死亡、28人が負傷した。

 同州各地で毎年開催されるジャリカットをめぐっては、参加者が動物を虐待していると長年非難してきた動物愛護団体からの訴えを受け、最高裁が昨年、禁止する判断を下した。

 これに対し地元住民は、ジャリカットは自分たちの文化やアイデンティティに欠かせない要素と主張。州都チェンナイ(Chennai)やその他の都市では先週、緊張が高まり、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は20日、今年の祭りの開催を許可する行政命令を出していた。(c)AFP