【1月18日 AFP】うわさされていたイングランド・プレミアリーグ、チェルシー(Chelsea)のジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)らの中国行きが消滅する見込みであることが明らかになった。現所属クラブが6月まで移籍を認めなかったことや、中国クラブによる巨額投資を規制する動きが出始めたことが理由だという。

 コスタについては、今季から中国スーパーリーグ(1部)に昇格する天津権健(Tianjin Quanjian FC)が高額のオファーを提示していると報じられていた。同クラブはフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)に所属するエディンソン・カヴァーニ(Edinson Cavani)やASモナコ(AS Monaco)のラダメル・ファルカオ・ガルシア(Radamel Falcao Garcia)、ポルトガル1部リーグ、ベンフィカ(Benfica)のラウル・ヒメネス(Raul Alonso Jimenez)の獲得を目指していた。

 ところが、中国政府が選手の年俸に上限を設ける考えを持っていることが明らかになり、さらに中国サッカー協会(CFA)が外国人枠の削減を発表したことで、状況は一変。現在所属しているスーパースターのルイス・ファビアーノ(Luis Fabiano)を放出しなければならない可能性も浮上している。

 天津権健の束昱輝(Shu Yuhui)会長は、「ファルカオ、ラウル・ヒメネスと契約する準備ができていた。契約書を作り、移籍金や年俸の話し合いも済んでいた」と明かすと、「二人も契約する用意ができていた。ところが、そこで給料制限に関する報道と外国人枠削減の決定だよ。計画を変更するしかなかった」と述べた。

 一方で、コスタとカヴァーニの移籍が成立しなかったのは、チェルシーとPSGが6月まで放出を認めなかったためだという。6月は中国ではシーズンの途中にあたる。

 束昱輝会長は「われわれがコスタに注目していて、彼に関する話し合いがあったのは事実だ。カヴァーニもそう」と話し、さらに「数日前に会った」と辣腕(らつわん)代理人のホルヘ・メンデス(Jorge Mendes)氏も交えて「熱のこもった」話し合いを行ったことを明かした。

「しかし、カヴァーニの場合は事情が別だった。ジエゴ・コスタも同じで、6月までチームを離れられなかった。われわれにとってはシーズンの半ばだし、そんなに長く待つことはできない」

 クラブはさらに、スペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Read Madrid)のカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)も狙っていたが、「(外国籍選手に関する)方針が変わり、どうしようもなかった」という。束昱輝会長によればクラブは今、「ファビアーノを残すかどうかを話し合っているところ」だという。(c)AFP