【1月6日 AFP】フランス当局は5日、高病原性の鳥インフルエンザウイルス(H5N8型)の感染拡大を阻止するため、フォアグラ生産の盛んな南西部のジェール(Gers)県、ランド(Landes)県、オート・ピレネー(Hautes-Pyrenees)県、ピレネー・アトランティック(Pyrenees-Atlantiques)県でアヒルの一斉殺処分を開始した。

 仏南西部では昨年12月、フォアグラ用の家禽(かきん)農場でH5N8型ウイルスが検出された。これまでは感染が確認された農場の家禽のみが殺処分対象だったが、5日以降は対象の各県で放し飼いのアヒル全てが殺処分される。アヒル農家らは、政府の初期対応の遅さを非難。「1か月早く対処していれば、殺処分対象は100万羽ではなく10万羽で済んだ」などと述べている。

 フランス政府によると欧州では昨年10月以降、ドイツ、オランダ、デンマーク、ポーランド、ハンガリー、スウェーデンを含む少なくとも13か国でH5N8型ウイルスが検出されている。(c)AFP