【6月23日 AFP】ブラジル保健相は22日、豚インフルエンザ「H1N1」型の流行が拡大し、今年1月からの死者数が1003人になったと発表した。2009年に豚インフルエンザで2060人が死亡して以来、最も多い死者数という。経済の低迷や政治危機、ジカ熱の感染拡大に苦しむ同国にとっては、さらなる痛手だ。

 保健当局によると、1月3日~6月11日に報告された感染件数は5214件。気温が下がり始める5月から6月にかけて、感染者が増える傾向にあるという。

 ウイルスへの感染は、ブラジルのほぼ全域で確認されたが、最も感染者が集中したのは南東部で、2606人が感染し、540人が死亡した。特に、政治・経済の中心地であるサンパウロ(Sao Paulo)州での被害が大きく、2197人が感染し、434人が死亡している。

 8月5日~21日に五輪が開催されるリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)州では150人の感染と44人の死亡が報告された。(c)AFP