【1月5日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期米大統領は4日、内部告発サイト「ウィキリークス(WikiLeaks)」創設者のジュリアン・アサンジ(Julian Assange)容疑者の主張を引き合いに、ロシアがサイバー攻撃を通じて米大統領選に干渉したとの米政府の結論に改めて疑問を投げ掛けた。

 トランプ氏はこの問題に関して米情報当局トップから6日に直接説明を受ける予定。情報各機関からは今月20日の大統領就任後は常時報告を受けることになるが、それらの機関よりアサンジ容疑者を信頼しているかのようだと広範な批判を招いている。

 トランプ氏は3日夜からツイッター(Twitter)に連続投稿し、中央情報局(CIA)や連邦捜査局(FBI)をはじめとする米機関について、ロシアが米民主党のコンピューターに侵入してウィキリークスに情報を流していたとの証拠を依然としてつかんでいないと主張。

「いわゆる『ロシアのハッキング』に関する『情報』ブリーフィングが6日に延期された。証拠を固めるのにもっと時間が必要ということか。まったく変な話だ!」と書き込んだ。

 アサンジ容疑者は同日、米FOXニュース(Fox News)のインタビューで、盗み出された民主党の文書をロシア政府がウィキリークスに渡したというのは事実でないと否定した。

 トランプ氏はその後の4日未明、「ジュリアン・アサンジは、14歳の子どもでも(ヒラリー・クリントン<Hillary Clinton>氏陣営の選対本部長を務めた)ジョン・ポデスタ(John Podesta)をハッキングしようと思えばできたと言っている。民主党全国委員会(DNC)はなぜそんなに不注意だったのか」と再びツイートした。

 トランプ氏が言及したのは、ハッカーがDNCとポデスタ氏のコンピューターから入手した電子メールや文書で、昨年11月8日の米大統領選挙の数週間前にウィキリークスによって公開された。文書の一部はクリントン氏陣営にとって都合の悪い内容だったことから、トランプ氏の勝利に寄与した可能性があるとみられている。(c)AFP/Paul HANDLEY