アテネ市の観覧車一度も使わず解体、安全性の懸念で ギリシャ
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【12月30日 AFP】ギリシャのアテネ(Athens)市でクリスマスシーズンに合わせて設置された観覧車が安全性の懸念から一度も使われることなく解体されることになり、前例のない失態の責任を問われたイベント企画部門の課長が28日、引責辞任した。
アテネ中心部のシンタグマ広場(Syntagma Square)に設置された高さ40メートルの観覧車の土台が木製のブロックとおぼしきものであることを示す写真が拡散され、物議を醸していた。
2週間以上にわたって市民に無料で乗り放題のサービスを提供することになっていたが、検察当局が観覧車の調査を命じていた。
当初この観覧車を最新鋭の「夢」と宣伝していたアテネ市は命じていた期限までに運営会社が安全対策を取らなかったとして方針を転換。観覧車の解体を命じた。
市当局は声明で、必要な追加データがそろうまで観覧車を広場に設置したままにしてほしいとの運営会社の要望を却下したことを明らかにした。
観覧車の運営会社は、欧州の他の都市ならば準備に3か月かけることもあるが、アテネ市から委託を受けたのが11月下旬だったため1か月しか時間がなかったと釈明する声明を出した。(c)AFP